シャンプーに、こだわりがある方、こだわりがあまりない方、自分にあったシャンプーが欲しいけど選び方が分からないという方、向けに美容師の目線からシャンプーの重要性と失敗しないシャンプーの選び方を解説します。
シャンプーの重要性
当サロンではホームケア用のシャンプーを多く扱っていることもあり、お客様からオススメの商品をよく聞かれます。
はじめてサロン商品を買われる方には、はじめにシャンプーのご提案をさせていただくことが多いのですが、その際に結構な確率で、「シャンプーじゃなくて、トリーメントでいいものはありますか?」というお声をいただきます。
それをお聞きして、「いやいや、まずはいいシャンプー使ってみてください。」とお客様にご提案させていただくと大概「なんで?」という顔をされます。
お客様にシャンプーではなく、トリーメントが欲しい理由を聞いてみると、「どんなシャンプーを使っても最後につけるのはトリートメントだから、トリートメントさえよければ髪は綺麗になりますよね?」とのことです。
もちろん、トリーメントも髪のケアに役立つアイテムの1つですが、頭皮や髪を美しくするためには、最初に使うシャンプーにこそ、初めにこだわっていただければと思います。
これまで、お客様にあったシャンプーをご提案し、使っていただくことで、お客様の抱えていた様々な髪のお悩みを解決してきました。
- 頭皮の油分や水分が適切に保ち、頭皮のベタつきを軽減、フケの発生を予防。
- 頭皮への刺激が少なくし、髪のかゆみを低減。
- 髪のキューティクルのダメージを減らし、髪ツヤを向上、カラーを長持ち。
上記で挙げたように、自分にあったシャンプーをお選びいただければ、頭皮や髪にとっていくつものメリットがあります。
しかし、痛んだ髪や頭皮を健康な状態にするには、時間がかかります。
市販のシャンプーから、当店でお客様に合わせてご提案させていただいたシャンプーに切り替えたお客様を見てきました。
3か月~6カ月ほど自分にあったシャンプーを使い続けていただけるとお客様ご自身や周りの方が分かるくらいに、かなり髪や頭皮の状態が良くなったと感じていただけています。
お客様によって髪の長さなどが違うので、目安という形にはなりますが、シャンプーの量でいうと、大体1Lくらい使っていただければ、髪の変化を実感いただけるかと思います。
シャンプー以外でもヘアケア用品はたくさんありますが、継続することが一番大事なので、特別な手間がかからない、シャンプーを自分にあったものに変えていくことから、ヘアケアを始めていくのがオススメです。
また、髪の状態が良くなっていくと髪を洗うためのシャンプーやトリーメントの量も減るので、すぐにシャンプーやトリーメントがなくなると感じている方も一度シャンプーを見直してみてください。
当店に来られているお客様の中には、シャンプーで髪の状態が改善されたことで、シャンプーは2か月に1回は購入していたのが4カ月に1回になり、トリーメントに関しては、2か月に1回は購入していたのが6ヶ月に1回になったという方もいらっしゃいます。
失敗しないシャンプーの選び方
自分にあったシャンプーを使うことの重要性については、ご理解いただけたと思います。
次は、失敗しないためのシャンプーの選び方をこれまで多くのお客様やシャンプーを見てきた美容師の目線でご紹介させていただきます。
シャンプーを選ぶ際に、押さえておきたいポイントは3つです。
- 界面活性剤(洗浄成分)の種類で選ぶ
- 肌質に合わせて選ぶ
- シリコンの有無で選ぶ
1.界面活性剤(洗浄成分)で選ぶ
よくシャンプーで使われている界面活性剤(洗浄成分)の種類を4つを挙げると、高級アルコール系、アミノ酸系、石けん系、ベタイン系といった種類があります。
それぞれの特徴は、下記になります。
- 代表成分:ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、ラウレス硫酸アンモニウム
- 特徴:洗浄力が強く、泡立ちがいい、刺激成分は強め。市販のシャンプーでよく使われています。
- 注意点:洗浄力や肌への刺激が強いので、肌の油分が少ない方や敏感肌の方は要注意です。
- 代表成分:石けん素地、カリ石けん素地
- 特徴:洗浄力は強く、程よい泡立ち、髪がきしむこともあり
- 注意点:洗浄力が強いので髪のきしみや頭皮の刺激につながることもあるので、乾燥肌の方には不向き
- 代表成分:ココアンホ酢酸Na、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン
- 特徴:洗浄力は弱め、低刺激、コーティング力は低いため髪にきしみがでることがある。
主成分にすると洗浄が弱いため他の成分と組み合わせて補助的な役割で使われることが多い。 - 注意点:洗浄力が弱いので、主成分として使われていると皮脂が多い人やスタイリング剤を使う人には、汚れが落としきれないことがあります。
アミノ酸系は、サロン商品によく使われている成分です。
アミノ酸系の代表的なものをいくつかご紹介します。
<グルタミン酸系>
- 特徴:洗浄力は弱め、泡立ちは控えめ、洗いあがりはしっとり
- 代表成分:ココイルグルタミン酸Na、ココイルグルタミン酸TEA
<アラニン系>
- 特徴:適度な洗浄力、泡立ちは控えめ、低刺激、サラサラな洗いあがり
- 代表成分:ラウロイルメチルアラニンNa、ココイルメチルアラニンNa、ラウロイルメチルアラニンTEA
<グリシン系>
- 特徴:強めの洗浄力、泡切れよい、低刺激、きしみが出やすい
- 代表成分:ココイルグリシンK
結論として、界面活性剤(洗浄成分)として選んでいただきたいのは、アミノ酸系のシャンプーです。
他の成分を使っているシャンプーも数多くありますが、アミノ酸系の成分と比べるとどうしても洗浄力が強すぎたり、髪へのダメージが大きかったりする商品が多くなっています。
失敗しないシャンプーを選ぶという視点では、アミノ酸系のシャンプーをまずは選んでいただければと思います。
そして、アミノ酸系の中でもグルタミン酸系、アラニン系が多く使われているものがおすすめです。
シャンプーの成分は、ボトルの背面に貼られているラベルから確認でき、上から書いてある順に多く配合されている成分になります。
シャンプーの成分は水が一番多いので、水の次の成分に、おすすめしたアミノ酸系の成分(グルタミン酸系、アラニン系)が含まれているシャンプーをお選びいただくのがお勧めです。
※アミノ酸系の成分が少ししか入っていなくても、アミノ酸系シャンプーと呼ばれるので、ラベルは是非確認してください。
2.肌質に合わせて選ぶ
シャンプーの成分については、アミノ酸系の成分が入っているものがオススメという話をさせていただきました。
更に自分の肌質に合わせて選ぶことで、より自分にあったシャンプーを見つけることができます。
肌質は、大きく乾燥肌と脂性肌に分けられます。
油分が多く、水分量も多いので、肌は油っぽく、ベタつきがちです。フケは大きく、湿り気があります。
油分が少なく、水分量も少ないので、肌は油っぽくなく、乾燥しがちです。フケは細かく、乾燥としています。
このように肌質によっても合うシャンプーが異なってくるので、自分の肌を正しく見極めることが大事です。
使っているシャンプーによっては、洗浄力が強く、頭皮の油分を洗い流しすぎて、本当は脂性肌だけど、肌が乾燥してしまっているということもあるので、頭皮の状態だけではよく分からないという方は、顔の肌状態を参考にしていただければと思います。
また、自分の肌質を客観的に見ることは中々難しいと思いますので、肌を判別する自信がないという方は、たくさんの肌の状態を見ている美容師や化粧品の販売員の方などに聞いてみてください。
肌質を加味してシャンプーを選ぶと下記のような選択肢になります。
アミノ酸系の中で、アラニン系の割合が多い、シャンプー。
アミノ酸系の中で、グルタミン酸系の割合が多い、シャンプー。
3.シリコンの有無で選ぶ
最後に、シリコンの有無でシャンプーを選ぶについて説明させていただきます。
シリコンを使うと、髪がシリコンで覆われ、髪の指通りが良くなり髪にツヤが出ます。
一方で、シリコンを使うことによるデメリットもあります。
シリコンをしっかり洗い流すことができないとシリコンのコーティングが重なり蓄積していきます。
コーティングによって、髪に必要な水分であったり、カラー剤の成分などが入りくくなるので、髪が痛んだり、カラーが早く色落ちするなどの原因になってしまいます。
洗浄力が強いシャンプーで洗えば、コーティングを洗い流すことができます。
しかし、洗浄力が強いシャンプーは、頭皮や髪の油分を必要以上に洗い流し、肌の乾燥、キューティクルのダメージにつながります。
そういったデメリットが多かれ少なかれシリコンにはあるので、シャンプーに関しては、シリコンが入っていないものをお選びいただくことをお勧めしています。
とはいえ、これまでシリコン入りのシャンプーやトリーメントを使っていた方が、シャンプーもトリートメントも急にノンシリコンの商品を使うと髪の引っ掛かりが多くなり、逆に髪を傷めてしまう原因となるので、まずはシャンプーをノンシリコンのものに変えていただければと思います。
髪が健康な状態になっていくと必要なシャンプーやトリーメントの量が減ります。
髪が健康な状態になるのとあわせて、トリートメントをシリコンが少ないものやノンシリコンのものに切り替えていってください。
徐々にシリコンを減らしていくことで、お客様の髪を美しくと健康にしていくことができます。
まとめ
最後に、当店が扱っているシャンプーでおすすめの商品をご紹介させていただきます。
乾燥肌であれば、こちらの「Sシリーズシャンプー」がオススメです。
また、脂性肌であれば、洗浄力の高いシャンプーを使うのではなく、育毛ケアシリーズの記事でも紹介させていただいた、頭皮の汚れを落とす「アメリオールクレンジングローション」を試していただければと思います。
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